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18,000円(税込)
全4回
学ぶこと
本講座では、日本の食文化の特質と歴史についてみていきます。
その際、アジア的・世界的な視点を意識し、とりわけ米の文化を中心とします。
そのためには対照的な麦文化と比較しつつ、その特色を検討します。
その上で、日本における食文化史の展開がどのようなものであったかを考察し、
いわゆる日本料理の成立と展開について論じます。
さらに近世に花開いた食文化を詳しく見るとともに、近現代のそれについても概観し、
トータルな形で日本の食文化を理解する講座です。
第1回 日本食文化史の前提と起源 2022年2月5日(土)17:00~18:30
まず食とは何か、食文化史とは何か、という問題とともに
日本料理にどのような特色があるのかについて考える。
そして米の問題を理解するために、世界史的観点を踏まえた上で、
米文化と麦文化の分布と特質についてさまざまな角度から検討する。
さらに日本の食生活の初源から見直し、旧石器・縄文・弥生という各時代の食文化の特色をみていく。
なかでも弥生は、日本社会の原型を創り上げた時代で、
日本の歴史がどのような段階に入ったのかを考える。
そうした前提のなかで成立した日本古代国家の性格を米文化との関連から考察し、
天皇のもつ王権とその祭祀の歴史的意義を考える。
第2回 日本料理史の展開 2022年2月26日(土)17:00~18:30
ここでは日本料理いわゆる和食が成立する中世までの料理史について考える。
料理史を検討する場合には、それぞれの時代を代表するような料理のスタイルについて見ていく必要があり、
これを料理様式と呼ぶことにする。
まず奈良時代には神饌料理とでも体系があり、同じく平安時代に大饗料理、
鎌倉時代に精進料理、室町時代に本膳料理、戦国時代に懐石料理がある。
このうち和食の特色を備えるのは、本膳料理と懐石料理であり、
後者はその最高峰と見なすことができる。
その特色は、何といっても出汁と発酵調味料の利用にあるが、成立の契機となったのは精進料理であった。
こうした料理様式の変遷と特色を検討する。
第3回 江戸における食文化の展開 2022年3月12日(土)17:00~18:30
こうした料理様式という観点からすれば、江戸時代には会席料理という料理様式が成立をみるが、
この時代には、料理文化そのものが社会的に広く浸透をみた点に大きな特色がある。
それまで料理を提供するのは儀式の場で、特定の人・場所・時間が予め定められていた。
それが大きく変わったその理由としては、料理屋の発達、料理本の出版、発酵調味料の工場生産があり、
これらの結果、人々はいつでも誰でも金さえあれば、自由に料理が味わえ、
その技術や知識も手に入れることができ、さらに醤油や味醂も安価に買い求めることができた。
三都に高級料理屋が立ち並び、屋台や煮売り・立売りなどで、
簡単に飲食ができるようになった過程を具体的にみていく。
第4回 近現代における食文化の発達 2022年3月26日(土)17:00~18:30
明治の開国と文明開化は、政治や経済のみならず食文化にも多大な影響を与えた。
西洋料理の受容は、必然的に肉食の再開をもたらすところとなり、
その先頭に立ったのは稲作祭祀の頂点にあった天皇であった。
もちろん明治維新によって一気に西洋料理が広まり肉食が一般化したわけではない。
この過程は単純ではなく、明治末期には日本料理の見直しも行われる一方で、
着実に西洋料理も進行していき、大正期には三大洋食も人気を呼んだ。
しかし日中戦争が始まると戦時体制下で、いきおい食文化は貧しいものとなった。
敗戦後、徐々に経済や食糧事情は回復し、高度経済成長とともに食文化の著しい展開が見られ、
いわゆる飽食の時代を迎えた。今日に至る近現代の食文化史を考える。
講座概要
日時
持ち物
- 筆記用具
- マスク
場所
最低催行人数
4人
キャンセルポリシー
当日 100%
開講日の3営業日前から前日 30%
開講日の4営業日より前 なし
備考
新型コロナウィルスの感染症予防対策
新橋の施設では、東京都感染拡大防止ガイドラインを遵守し、下記の方策により感染症の予防に最大の配慮を行います。
1.講師はフェースシールド着用
2.ソーシャルディスタンスを配慮した机の配置
3.マスク着用の徹底
4.入場口や施設内各所に消毒備品等を設置し、入場者の手洗いや手指消毒の徹底
5.非接触型機器などを活用し入場者を検温(センサー)
受講料
18,000円(税込)
全4回
各回単発で受講される場合は、下記の関連講座からお申込みください。